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中国が防空識別圏の設定を一方的に発表した理由に
「大衆の不平不満を外に向けるため、軍部の現場の独走」や
「共産党の指導部の面子にこだわったため」などがあげられています。

【石井義哲】中国・防空識別圏設定をどう見るか?[桜H25/11/29]

-----以下、東洋経済オンライン 2013年12月04日08時00分 より引用-----
防空識別圏をゴリ押しする、中国のウラ事情 大衆の不満そらし、軍独走、指導部の面子の3点セット

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洋上訓練をする中国空軍(Imaginechina/アフロ )

中国の防空識別圏の設定が、北東アジア全体に、大きな波紋を投げ掛けている。国際的な常識でみても、違和感があり、疑念を与える中国の動きである。

通常は、防空識別圏の決め方は、相手国に対してあらかじめ折衝を行うのが常識である。本来、主権の及ばない地域で相手機に対して確認ができない場合にのみ、スクランブルをかける権利を担保するのが、本来の防空識別権の考え方のはずだ。
■なぜ防空識別圏は、急に浮き彫りになったのか?

一般的な感覚でいえば、今回の中国側の一方的な発表は、中国が挑発を繰り返していると取られても仕方のない行為だ。今回は、日本だけでなく韓国も怒りと驚きをあらわにしている。中国が、韓国の南西部にある離於島(イオド)を一方的に自国の防空識別圏に含めたため、韓国が見直しを要求したが、中国は拒否。朴政権は、習近平政権との蜜月ぶりを強調してきたがいきなり冷水を浴びせられるとともに、自国のメディアからも「後ろから撃たれた」「中国を信用しすぎた」などといった「中国警戒論」が出る始末だ。

一方、米国機は中国が今回発表した防空識別圏内にすでに入っており、その直後、日本の自衛隊機も海上保安庁の航空機も、相次ぎ飛行を実行した。その後、何ら大きな問題は起きなかったことから、「なし崩し的な、一方的防空識別権は認められない」との認識が関係国に広がった。

中国政府は、面子をなくした格好だが、それでも中国は強気の姿勢を崩さない。

台湾によると、11月26、27、29日の3日間、中国が自衛隊機や米軍機に、スクランンブル(緊急発進)をかけたという。一方、防衛省によると、具体的内容は確認されていないというから、不思議な話だ。
■大衆の不満そらし、軍部の独走、指導部の面子の3点

今後、事態はどう展開するのかわからない。単なる威嚇行為だけで終わることを望むしかない。だが、なぜこんなことが繰り返されるのか、理由を考えてみたい。

まず、第一の理由としてあげられるのが、大衆の不満だ。中国政府としては大衆の不平不満を外に向けるために、危機感を煽る必要があるのだ。現時点で習近平政権は辛うじて軍隊をコントロールしているが、今回のスクランブル(本当にあったとすれば)などは、人民解放軍の現場判断でなされたとも推定されている。

第二の理由としては、軍部の現場の独走が考えられる。これまでも現場が独走したとみられるケースが何度もあり、今後も繰り返される可能性がある。

第三の理由は、共産党の指導部の面子。面子にこだわるあまり、事態をエスカレートせざるを得ないこともある。つまり、指導力の低下が民衆に悪影響を与えるから、行動がエスカレートするのだ。
■石を投げ、波紋を見ながら次の対応を決める中国

ただ、今回の一連の動きで、米国のオバマ政権が素早く対応、中国が発表した防空識別圏、特に尖閣諸島上空を飛行したことには、大きな意味がある。中国はこの対応を予見していなかった可能性も高い。これは米政府が「尖閣諸島は日米安全保障条約の適用対象であること」を明確にしたことに、ほかならない。つまり、中国がこの地域で勝手に防衛識別圏を変更した場合、今後も「米国は黙ってはいない」ことを明確にしたことに、意味があるのだ。

なぜ、中国はこんな行動をとるのか。それを知るには、中国独特の考え方を理解する必要がある。中国の、昔からの伝統的な発想法はこうだ。

静かな池に、石をぽちゃんと投げ込む。すると、水面に波紋が広がる。この波紋を見ながらあいての反応をうかがい、注意深くではあるが、思い切った手を打つのが、昔からの中国的な発想である。

ひと昔の中国といえば、鄧小平の韜光養晦(とうこうようかい)の発想がベースだった。すなわち、韜光養晦とは、光を韜(つつ)み養(やしな)い晦(かく)すという意味であり、日本で言う「能ある鷹は爪を隠す」と同じ発想だ。

力をつけた今の中国は、この鄧小平の発想から一歩進んで「一石を投じて、波紋を見て覇権を強化する」ことを考えている、という。これは、私が懇意にしているチャイナウオッチャーの鋭い見方だ。
■抑えきれない民衆の不満

だが、それはそれである。一方で、いまの中国の国内では、国民の共産党一党体制に対する批判の声は、ますます大きくなっている。

この2年から3年、こうしたデモが激増していることも事実だ。いくら抑え込もうとしても、「燎原の火」のように、広がってしまう民衆の不満は抑えきれない。2010年の尖閣諸島をめぐる日本大使館への抗議デモの時も、最後は中国共産党への抗議デモに変質して、政府は急遽、学生のデモを解散させたことは、記憶に新しい。

そもそも、中国の民衆による「民意」と、共産党の「党意」は同じではない。日本人から見ると、中国の動きは一枚岩のように見えるかもしれないが、実は中国のなかには、全く違う意見もあるのだ。ここしばらくの間は、中国において、表に出てくる「世論」を峻別しながら、その一つ一つを注視する必要がある。
■「ネット取り締まり」と「ネット暴露」の、いたちごっこ

では、中国の「世論」にいまや欠かせないネットはどうなっているかを解説したい。「中国のネットは、政府にコントロールされているので、一切のSNS(ソーシャルネットワークサービス)は規制されているはず」と考える読者の方は少なくないだろう。なるほど、フェイスブックもツイッターもYouTubeも、Googleも、中国内から外国へは、一般的にはつながらない。

だが、実は若者たちは約100元(1500円位)も出せば、つなぐことのできるソフトを裏から入手、繋ぐ方法を知っている。だから、何のことはない、北京や上海の学生たちは国外の情報をよく知っている。北部アフリカでインターネットからジャスミン革命が起こったように、中国でも政府のコントロールが効かなくなれば、「反体制分子」による抗議デモが頻発しても、何の不思議もないのだ。

中国政府はグーグルの自由な活動を規制するなどしてきたが、それでも世界のネット社会の潮流には勝てなくなってきている。以前ほど強制的な締め付けはできなくなっている。政府が許可しているネットメディア(ウィーチャット等)も解禁されてきたから、ネット社会の存在を無視できなくなっていることは明白である。今後はますますオープンにならざるを得ない。
■「白色恐怖」という規制

前回にも書いたように習政権が汚職官僚を逮捕し続けることは、一般民衆の不平不満のガス抜きになる。その結果、毎日のように官僚が逮捕されており、いまの中国では、一種の恐怖政治の雰囲気が蔓延しており、歪んだ権力構造ができつつある。

具体的にいえば、秘密警察が強化され、ネット社会の規制を強化している。最近では毎日のように、社会問題をネットで開示しているグループや個人を逮捕している。「ネットで根も葉もない噂を流したから」などといった名目で逮捕されたりしているが、このような現象を、中国では「白色恐怖」と呼んでいる。

当面は、こうした恐怖政治がさらに広がる可能性があり、ぎりぎりと締め付けて、ネットによる世論形成を規制するのが、当面の今後の流れになるのだろう。

だが、果たして、ネットの取り締まりは、どこまで有効なのか。止めようのないインターネットによる「暴露」とのいたちごっこが続くのだろうが、その先に、何があるのだろうか。今回の「一方的な防空識別圏宣言」で緊張が高まっているのは、実は中国国内なのかもしれない。

-----以上、東洋経済オンライン 2013年12月04日08時00分 より引用-----

がんばれ~!日本外交 外務省 防衛省!



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